バブル
ここ数日、謎の腹痛に苦しんでいたのだが、先日友人と行った新宿のモツ鍋屋でとても人間の食い物とは思えない代物を出されたことが原因と断定した。その友人も激しい腹痛に襲われていたからだ。
モツ鍋は私が学生のころにブームだったが、また再燃してあちこちチェーンもできているらしい。新宿のその店もチェーンのようだが、味噌仕立て、という鍋は、何を口に入れても何の味もしなかった。かなり色は濃いし、味のしないモツというのは経験がないので何かがおかしいと思ったのだが、原因は油であった。取り皿に入れて放置しておくと、表面が厚さ3ミリほどの油のかたまりで覆われていった。味がしなかったのは、食材すべてが分厚い油にコーティングされていたためだ。あれほどの油まみれの食べ物は生まれて初めてだ。この店の人間はこれをうまいと思っているのだろうか。こういう店が出てくると、ブームがバブルになっていることが実感できる。
思えばこの日、ほかの焼肉屋などは人が並んでいて入れず、逆にほとんど客がいなかったこの店に入ったのだが、やはり客も入らない店にろくなものはないのは当然であった。帰り際には何組かの客が入ってきていたが、きっと同じ思いをしたことだろう。早晩、つぶれることと推測する。
最近、日本の株価が下落している。円高や商品価格の下落などが要因と言われているが、閣僚らは「いざなぎ景気超えは間違いない」などといっている。しかし、私は今の日本の景気はかなり怪しいと思っている。小泉政権のいう景気回復など、しょせんは、円安とリストラと派遣労働によってつくられた虚像にすぎないのではないか。株価だって、ほぼゼロ金利の銀行なんぞに預けるよりは運用しよう、と個人投資家の金が流れ込んでいたことが押し上げ要因になっていた。ライブドアショックで資金を吹き飛ばした人もかなりいて、以来、振興市場はさえない動きを続けている。
今回の円高、というかドル安の要因の一つは、米中間選挙を11月にひかえ、もう末期状態の米自動車業界など産業界からの「業績悪化は円が安すぎるからだ。1ドル90円以下にすべきだ」といったやけくそのような要望に応え、経常経費の赤字をドル安で緩和しようというブッシュ政権による誘導と考えられるが、先月のG7では、実質的にドル安誘導の話し合いがされたという。
日本をはじめ、現在の資本主義経済は、基本的に米国にものを売りつけることで成立していて、取引量の多い米ドルが基軸通貨なのもその意味で順当なのだろう。赤字まみれの米国を国債を買うことで金を貸し付けて支えていることになるわけだが、円高になれば輸出企業の業績に響くため、借金大国でドル安になりそうなところを米国債を購入してドル買い円売りをし、自国通貨高にならないよう介入してきた結果である。
米国がどれだけ借金まみれになろうとも、各国が消費国としての米国を支えてきたわけだが、国債への利払いが膨らめば米財政は破綻する恐れがある。ブッシュ政権になって対テロ戦争などで財政赤字が膨らんでいる状況もある。これらの状況を緩和するにはドル安誘導しかないと各国で再認識したということだろう。唯一の基軸通貨であることをやめたいようなので、ユーロへのシフトが進んでいくことだろう。
日本は米国についていくしかない、ということでイラク戦争に賛成した人は日本人にはかなり多いようだが、人様を「平和ボケ」などとののしりながら、人が死ぬこともいとわずに賛成した以上は、将来もしかして米ドルが紙くずのようになったとしても、これを握り締めて路頭に迷ってでも決死の覚悟でついていくのだろう。それくらいの覚悟は当然できているはずですからな。
« スパム削除 | Main | チャリティーライブ »


![: 潮 2008年 06月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/415eLkbVuTL._SL75_.jpg)
![: 論座 2008年 06月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51gIKnvZXJL._SL75_.jpg)
![: 世界 2008年 05月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Y4V2Bt2DL._SL75_.jpg)

![: 論座 2008年 05月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/11L%2B4-WZ1PL.jpg)


Comments
やはりただの飲み過ぎではなかったのですね。よくなったならよかった。
Posted by: 速水 | Thursday, May 18, 2006 at 10:28 PM
米ドルも日本の国債も紙切れみたいで全く買う気になれないなー。
バブルといえば米ドルを買い支える中国も日本の二の舞にならなければいいけど。環境破壊とか為替自由化とか。
それにしても米国産牛肉はいらん~~!
Posted by: えらこきう | Friday, May 19, 2006 at 08:24 PM
速水さん
飲みすぎは関係なかったようです
要するに飲みすぎてなかったということです
Posted by: 安田 | Saturday, May 20, 2006 at 02:56 AM
えらこきうさん
米国についていく以上は
牛肉ももりもり食わなきゃいかんでしょうなあ
Posted by: 安田 | Saturday, May 20, 2006 at 02:57 AM
安田さんが学生の頃に流行ったのですかモツ鍋はw
そういえば、95年頃からバブル経済破綻の不安感が庶民レベルにまでジワリジワリと浸透してきた時期でしたね。
それまでの美食(グルメ)ブームから、より安価な大衆食が屋台の立ち呑み屋やラーメン屋、おでん屋として復興してきた頃だったと思います。
私の知り合いなどは、脱サラして開店した喫茶店で当時のブームにあやかって「モツ入りカレー」なるものをメニューに出していましたけど、当然客は入らずに潰れてしまったそうです藁。
でも、何ですね。モツ鍋を作るときは特にそうですけど、基本的に鍋料理に肉を使う場合は「アク取り」をやりますよね。ましてやモツ肉のような油の多い肉は、相当のアクが出ますのでそれを取ってから他の具やダシを入れないと美味しく頂けません。鯨肉の鍋と同じような方法です。まあ、そういう“職能階級”の食文化が庶民の間から失われて久しいので無理もないでしょうが、やっぱり料理は美味しく作りたいものです。
Posted by: wattan. | Saturday, May 20, 2006 at 09:49 PM
思い出横丁あたりに若い人が増えたのもそのころからですかね。一度燃えてしまってからかもしれんですけども。
自宅で例えば豚の角煮なんかを作るときもひたすら油をすくってとるわけですが、そういう努力は何もしてない店ですね、あれは。まともなものを食ったことがない人が始めたとしか思えないですよ。経営者も従業員も水の代わりに油を飲んでるのかもしれません。味噌汁などもぜんぶ油で作るとか。
ところで、素材の味を引き出すのが和食の基本のはずですが、愛国心教育によって和食のレベルは当然上がるんでしょうね。
Posted by: 安田 | Sunday, May 21, 2006 at 12:24 AM
安田さま
食育、っていう言葉が流行って久しいですね。ところが、ファミレスの「マツタケ御前」などは「明らかにカナダ産のたくましいマツタケです」というブツがででんと乗っており、これを「日本人ならみんな好きな松茸ですよ」というにはムリがあります。愛国心はいいけれど、和食のレベルが上がるとは思えませんね。このマツタケ御前を見ていると。うむ
先日、友人と築地のモツ屋に行きました。あの場所はグルメをうならせますから、その屋台風の店はよかったです。人は満杯でしたしね。次回はその辺で呑んではいかがでしょう
日本はアメリカについていくのでしょう。なんといってもブッシュが来たときに「エコの電動自転車」をもらってボリショイサーカスのクマよろしく国会前で乗り回し、はしゃいでいた小泉某を見て、涙出ました。今の靖国参拝だって対アジアに対する牽制と思います。(もちろん「うるさいヤツは排除していく」という風潮に拍車をかけていることもあると思います。共謀罪にもつうじますが)わざわざ怒らせるのを分かっていて参拝しないでしょう。「日米同盟」ってそういうのは存在しないですよね。安保ならありますけど。一回「日米同盟」という言葉が出るとコピペしてどんどんつかっていくのが日本のマスコミですからね。
全然違う分野で勉強ですか。いいですね!義妹を見ていると、彼女の精神的余裕もあって「フリーはいいなあ、いっぱいいいことあるなあ」と思うのですが。義妹は大学院受験の勉強の合間に写真を習っていますよ。大きなお腹がジャマらしいですが。安田さんは、、ううむ何がいいかな。思い切って料理とか?頭のいい人はよい料理人になれますよ。「お菓子から見るイラク」とか←遊びすぎ。そういえばお菓子づくりをしていて議員になった小泉チルドレンのおばさま、どこに行ったのだろう???安田さん、ご存知ですか?
Posted by: 沢宏子 | Sunday, May 21, 2006 at 08:27 PM
きりぼし大根の煮物ができない人は非国民ですね。あ!ぶり大根も。大根は偉大ですね。
Posted by: 速水 | Monday, May 22, 2006 at 12:23 AM
私、切干大根の煮物つくれません・・。
ところで、この前新宿でとは、一緒に飲んだときでしょうか?
現場は合流前の店ですか。
私は全然平気でしたし、他の人たちもそのようです。
沖縄無事行ってきました。(もちろん向こうには危険も何にも無いのですが、食べ物という爆弾はどこに落ちているか判らないという教訓があるので)
楽しかったので今度また開いて下さいとNさんが言ってました。
Posted by: 大島 | Friday, May 26, 2006 at 09:11 PM
きりぼし大根は奥の深い料理ですね。うまくできると幸せになります。
Posted by: 速水 | Saturday, May 27, 2006 at 01:50 PM
速水さん今度作り方教えてください。
でも切干大根旨く作れるようになると愛国者になってしまう危険が・・・。
Posted by: 大島 | Saturday, May 27, 2006 at 02:05 PM
沢さん
食い物なんか輸入すればいい、と言っていた連中が愛国なんて言うのだから笑っちゃいますね。
築地ですか。よいですなあ。内臓は新鮮じゃないといけませんので、市場とか工場周辺がいいのでしょうね。
米国は中国とはうまくやっていこうとしてるはずですけどもね。日本と中韓あたりとの関係がうまくいかなければそれだけ米軍再編もしやすかったでしょうし、何から何まで米の思い通りにやっているんじゃないですか。
料理いいですね。やっぱり料理できる人は賢いんでしょう。食肉解体も覚えたいし、やることいっぱいありますね。
お菓子の人。話題にもならないですね。面白がってそういうのをいじった以上はいじり続けてほしいものです。
Posted by: 安田 | Saturday, May 27, 2006 at 05:47 PM
大島さん
合流する前に行った店です。やはり変なもの食ったのがまずかったようです。飲みすぎたくらいでは腹痛にはならないので、またやりましょう。
Posted by: 安田 | Saturday, May 27, 2006 at 05:51 PM
日本食も好きだし、四季おりおり美しい日本の風物も好きです。立派な愛国者です。エッヘン
Posted by: 速水 | Saturday, May 27, 2006 at 10:45 PM
安田様
米国でちょっと気になったのですけど、ブレア首相、なんかがんばってますね。まあ、国連が全然機能していないのはわかるのですが、そんなにつつかなくても。ブレアは国民から「外相(米国の)」なんて皮肉られていましたけど、ついに生き残りにきたか、、という感じです
食肉解体までできる料理人はなかなかいないでしょうから、極めるならソレですね。今、頭にひょいと浮かんだのですが、イラクで肉というと何料理(どんな料理)ですか?スパイスがきいているのですか?魚もおいしい、と聞いたのですが。私は個人的にはラブ・和牛ですが(愛国者かな?)、とても買えないので吉野家に果敢に挑戦しています。先週からちょっと中国に行ってきましたが、やっぱり吉野家@北京の検討がひかりました。何が回っているかわからない元禄寿司@北京、がんばれ!それを寿司と呼ばないよ、日本では!
Posted by: 沢宏子 | Monday, May 29, 2006 at 07:34 PM
ブッシュ・ブレアを「弱者の枢軸」と表するのもあるらしいですよ。愛国的には「おごれる者は久しからず」でしょうか?
Posted by: 速水 | Monday, May 29, 2006 at 08:55 PM
「おごってくれる人」にも最近久しく会っていない・・。
Posted by: 大島 | Wednesday, May 31, 2006 at 08:23 AM
おごれる人には日々たくさん会うけど、おごってくれる人は少ない、、最近はおごる立場が多いような。「先輩、ここ、よろぴく」って、、はー。
それにしても「弱者の枢軸」って英訳するとどうなるのでしょうか。「悪の枢軸」は直訳すぎて大笑いしましたけど。(その後、日本語として定着したのはびっくり!)
Posted by: 沢宏子 | Saturday, June 03, 2006 at 08:29 PM
ご無沙汰です。
昨日博打場に行き、チョイ勝ちして、今、知り合いに高級レストランで飯をおごっています。
でもここはカンボジアで、食事代3ドル、ばくちは泊まっている宿の前にあるホテルにあるカジノで2000円の勝ちです。
でもこちらでは結構な使いでです。4日分のもみ代相当です。やったぜ!!
おごる大島より。
Posted by: 大島 | Saturday, June 10, 2006 at 05:14 PM
安田様
甥っ子誕生!なんか早くも「いい男」です、、この子にもいろいろおごってやらねば。弟夫婦が出会った場所がアチェなので「亜知」という名にしろ、と弟に提案したらすごく怒られました、、
Posted by: 沢宏子 | Friday, June 16, 2006 at 09:10 PM
すっかり御無沙汰してしまいました。
最近更新が無いけどどうしました?
私の方は6月の3日から孤児院のサポートのためカンボジアに来ています。
今までこちらでオーストラリア大使館などに申し入れをしていたのが効いたようで、どうにか持ちこたえてきましたが、
オーストラリアの例のNGO側はだいぶ痺れを切らしたようで、
自分たちが表に出ない形で、政府の高官を使って追い出しを図ってきました。
役所の方から先週の月曜日を退去期限と告げられ、しかし子供たちは相変わらずしっかりとしていて、頑張っています。
今後養母さんを立ち退かないことを理由に裁判にかけようとしています。
政府をバックに随分酷いことを、平気でやってきます。
カンボジアでは権力のある者が何でも好き放題なので、勝つことは難しいかも知れませんがですが、
そうなった場合のことも含めて対策に走り回っています。
(それで忙しくて全然メール出せませんでした)
6月の29日には帰国します。
また帰りましたら宜しくおねがいします。
Posted by: 大島 | Saturday, June 24, 2006 at 06:12 PM
追伸
この前書いたカジノは飯食いついでに。ほんの一寸やっただけですので誤解の無きようお願いします(笑)
Posted by: 大島 | Saturday, June 24, 2006 at 06:17 PM