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Monday, November 21, 2005

不運続き

 今回は無事に帰国したわけだが、実は不運続きで、やはり昨年の拘束で運を使い果たしているのではないかと感じている。
 まず、ロシア航空アエロフロートでモスクワ経由でダマスカスに行ったわけだが、その経由中に荷物を荒らされ、いざというときに使うつもりだったビデオカメラや現地用携帯、お土産などを盗まれた。仕事で使うものは機内に持ち込んでいたので支障はなかったが、友人も最近同じように盗まれており、もはやあの航空会社は強盗列車状態で、基本的に盗まれると思っておいたほうがよさそうだ。昨年だかに経営者が変わり、機内サービスも低下しており、ひょっとして給料払えない分、自分で盗んで稼げと奨励すらしているのではないかと思うくらいだ。盗難証明は当然もらってあるので結局保険会社から金を取ることになるわけだが、アエロフロートにはなんの打撃にもならず、儲かっただけで終わる。この調子ではアエロフロート利用は保険の免責事項になるのではないか。
 さらに、これは当たり前のことなのだが、10月はイスラム教のラマダン(断食月)だったので、月末はラマダン明けで一週間ほど世間の動きが停止し、何もできないという事態に陥った。まあラマダンのおかげでこちらは引き締まったのでよいのだが。
 で、現地は停電がしょっちゅうで、ネットカフェで自分のPCをLAN接続中に停電し、なぜかそれでLANモデムを破壊され、ネット接続できないただのワープロになってしまった。HPの更新はできないし、現地で日本語を書けるネットカフェはなかったので、結局最後まで日本語でのメールや日記更新もできなかった。
 何か起きそうな町ということでハナキンに行ったにもかかわらず、ドでかい爆破が起きるのは去ってからだし、シリアでは再び国境関連取材を妨害された。ハナキン取材で雇った通訳は特に容疑をかけられている様子もないので、私もまあ大丈夫なのかなと思われるが、シリアに関しては心配だ。なにしろサダム政権下のイラクのような国だから。どっちにしても、取材者としての運は、やはりあの拘束があまりにも幸運すぎて使い果たしているのかもしれない。しばらく充電したほうがよいのかなと思ってしまう。
 それに加え、シリアの国境からダマスカスに向かう際は、バスがエンジントラブルで出発が二時間も遅れ、途中も何度も故障して30分以上止まることを何度も繰り返し、12時間近くかかって朝の6時に到着するという状態で、寒さにやられて風邪をひいてしまった。
 とりあえずアエロフロート日本事務所をきっちりと締め上げてすっきりしたいと思う。

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Comments

生きてれば運はまた蓄積されるもの。次は幸運に恵まれるように考えるとついてないもまたよしか?

Posted by: 速水 | Monday, November 21, 2005 at 10:54 AM

ごくろうさまでした。
シリアのムハーバラート(秘密警察)は健在
ですか・・・ダマスの繁華街のカフェで水タバコをすっているオヤジのかなりの部分が秘密警察員だったという話もありますが、今もかわらんのですかね。

Posted by: カフェバグダッド | Monday, November 21, 2005 at 01:42 PM

カフェバグさん ご無沙汰しております

そうするとマルジェ広場にある酒場も飲んでるのはムハバラートが多いかもしれないですね。
まだここでは詳細は書けませんが、今回、私か取材相手の携帯が盗聴されていたのは間違いないです。下手すると、私はスパイ容疑をかけられたまま泳がされていたのかもしれません。対策を練らないとかなりまずい状況のように感じています。

Posted by: 安田 | Monday, November 21, 2005 at 05:44 PM

安田様

お疲れ様でした。よくご無事で。風邪の具合はいかがですか?
アエロフロートはしっかり締め上げて下さい。私の友人(ロシア人)がアエロの子会社で働いています。が、彼女がこの会社では唯一のロシア人で、交渉や苦情処理を一人でやっているようです。「ロシア人なんだから分かるだろう」という。では彼女が就職する5年前まではなんだったのか。
日経にもロシアの一般的な記事が載っていましたが、経済の格差が開くと汚職が末端まで浸透しますよね。現在のジャカルタも同じです
し。
お名前はど忘れしましたが、ハングルの上手な女優さんが「何事も愚直にやる続けるしかないのですよ。チャンスが来たとき、勝負は決まっていますから」と言っています。彼女はハングルと写真を勉強し続け、神戸地震のとき、被災した在日の方々のために写真展を開いています。
というわけで、今は大変でも「愚直に続けて」ください。安田さんの巧緻な文章を楽しみにしています

Posted by: 沢宏子 | Monday, November 21, 2005 at 06:28 PM

安田純平さん講演会を開催

ようこそ、お帰り安田さん、今年は年度末を迎えどれだけの方が安田さんの話しを聞きに来て下さるのか心配をしています。
昨年は400名も集まりましたが、ここで読まれている近在の皆さん、どうかお出かけ下さい。
組織力がない市民にとっては、さっぱり何人来られるのか分からないのです。

フリージャーナリスト、安田純平「講演会」
---JUMPEIが語る、イラクは今・・---


日時  2005年11月26日(土)、PM2時〜4時
会場  高新文化ホール、
    高知市本町3丁目2−15、高知新聞放送会館
参加費 1000円(高校生以下無料)
主催 安田純平さんを高知に招く会


             

Posted by: 高知太郎 | Monday, November 21, 2005 at 06:55 PM

安田さんお帰りなさい
イ○クから直通電話ありがとうございました

爆発を逃したというのは不運な話ですが、まずはご無事で良かったです

アエロフロートはさっさと潰れたほうが良いですね ガルーダインドネシアも同様ですが

今はアチェドキュメンタリー編集で首都におりますので、トンネルをくぐりぬけたら池袋、遊びに行きますー

Posted by: タニザワ | Monday, November 21, 2005 at 08:48 PM

安田さん、こちらこそ、ごぶさたです。
ついでに、タニザワさん、日本にいらっしゃるようですね。

>私はスパイ容疑をかけられたまま泳がされていたのかもしれません。対策を練らないとかなりまずい状況のように感じています。

他人事のようですが、なんか、わくわくしてきますね。
今はなきサダム・フセイン政権時代、ティクリートからバグダッドに戻った日の夜中の四時ごろ、東京から受けたホテルの一般回線電話が、いきなり、ガガガーといいだした時は、「やべえ」と思いました。
ティクリートの大統領宮殿が・・・とか話してたんで。日本語わかってたのか、知りませんが・・・。

Posted by: カフェバグダッド | Tuesday, November 22, 2005 at 12:31 AM

人生、楽ありゃ
苦もあるさ!

Posted by: wattan. | Tuesday, November 22, 2005 at 07:14 PM

お帰りなさい。いろいろと動けましたか?
まあ無事に帰国した事だけでも1ポイント獲得!
でもモスクワ空港のこと、以前も経由していたのでとっくに知っているかと思っていたのですが、
此処で預けた荷物が荒らされるのは有名です、金目の物や資料など大事な物は絶対着ないに持ち込まないと。言っておけば良かった。
アエロフロートと言うより空港自体が問題ですね。ここほどでもないにしてもバンコクなんかも時々荷物が消えます。
イスタンブールの空港などでは、預ける荷物をビニールでぐるぐる巻き(本当にすごいぐるぐる巻きです)にするカウンターがあるほどです。
無くなったものに対する補償は航空会社によって天と地ほどの開きがあります。きっちりと補償されない限り航空会社も今の状態を改善しないでしょうね、後の人とそして自分自身のために(だって文句言いながらアエロフロートまた使うでしょ、金無いもんね)。
頑張ってね、何か手伝えるなら応援します。

Posted by: 大島 | Wednesday, November 23, 2005 at 12:03 AM

タニザワくん
上の理由で潰れちゃ困る。(笑)

Posted by: 大島 | Wednesday, November 23, 2005 at 12:05 AM

沢さん

基本的に保険会社に請求することになると思いますが、航空会社が補償するということはあるのでしょうかね。
なんたってアエロですから「嫌なら乗るな」くらいのことを言いそうな気もします。
やはり言語は大事ですね。テーマを特定の地域にしぼってしまえば路線ははっきりしますし。

Posted by: 安田 | Friday, November 25, 2005 at 06:13 PM

高知太郎さん

よろしくお願いします。

Posted by: 安田 | Friday, November 25, 2005 at 06:13 PM

タニザワくん

忙しそうだねえ。いつでも連絡ください。
アエロは「安いんだから文句言うな」という姿勢を貫くんじゃないかな。それでも乗るのは万が一の場合は保険があるからだが、そうなるとやはり保険会社が「アエロ特約」を設けないか心配だ。

Posted by: 安田 | Friday, November 25, 2005 at 06:16 PM

カフェバグさん

わくわくしますね。自分はいいのですが、問題は現地人ですね。こちらは泳がされてるでしょうから、やはり問題は取材先の安全ですね。
一般回線は盗聴してそうですよね。今では携帯もやってるでしょうし。ネット電話なら番号は追跡できないでしょうから、まだましかもしれません。

Posted by: 安田 | Friday, November 25, 2005 at 06:18 PM

わったん。さん

苦労のすえ、いまでは幸せ街道まっしぐらですもんねえ。

Posted by: 安田 | Friday, November 25, 2005 at 06:19 PM

大島さん

ご無沙汰です。
アエロはよく聞く話でしたね。まあ金目のもの入れないとなると、ほとんど機内持込になりますね。
ラップぐるぐる巻きサービスは必須ですね。ダマスカスの空港では100SPでやってくれます。成田でもあるんですかね。
玄関口である空港の治安を改善しようとしないロシアって国が、これからよくなっていくとはとても思えません。

Posted by: 安田 | Friday, November 25, 2005 at 06:23 PM

安田様

私がアエロに乗ったのは10年前ですが、すごい状態になっているようですね。「アエロ特約」はありえますね。保健会社を締め上げても隔靴掻痒。補償といってもいったいいくらぐらい出るのか、、私はバッグが壊れて5000円いただいたことがあります
私の友人でモンゴル語とかインドの奥地の言葉とか10数ヶ国語あやつる天才がいますが、この人でなければ、という特技は言葉に限らず強いですね
ところで風邪はもういいのですか?

Posted by: 沢宏子 | Saturday, November 26, 2005 at 07:38 PM

こんにちは。
シリアのアルラビェホテルでお会いした土居と申します。特徴はカメラが趣味。どこかで見たことあるなあ。いや間違いかな。正直躊躇いましたが、一声かけて、出会えたことは幸運でした。シリアで会えるなんて。しかも安宿で、ドミで。
風邪を引いておられたのに、私の愚問に答えていただきありがとうございました。
イラクなどを取材するに当たって「怖くないんですか」の問いに、「交通事故でも年間3万人が亡くなっている、そんな確率から言えば決して危険地域に行くことが危ないとは限らない」。それと一緒だよ。なんて言い切れる辺りに意志の強さを強烈に感じました。真似できないな。あらためて実感。シロウトの私から見れば無茶に見えることも無理ではないのかと。だからイラクに行けるんだ。イラク北部はどうか。薦められても小心者の私にはとても訪れる勇気も根性もありません。断言。だからこそ安田さんのようなジャーナリストの出番なんでしょう。今後もブログも含めて各種メディアで拝見させて頂きます。記事を期待しています。お会いできて本当に嬉しかったです。

Posted by: 土居 | Sunday, November 27, 2005 at 06:08 AM

沢さん

航空会社からの補償というのはよくて数万円程度のようですね。保険会社からとるというのが基本のようです。
十数ヶ国語ですか。うらやましい。生きてて楽しいでしょうねえ。
おかげさまで風邪はほぼ全快なのですが、クセになったのかまだたまに咳き込みます。

Posted by: 安田 | Monday, November 28, 2005 at 12:33 PM

土居さん

どうもその節は。ほぼミッション終了していたのと、風邪引いてて安宿値段交渉とか面倒だったというのとで、話の早いラビーに泊まってました。
3万人は自殺ですね。交通事故は統計上は1万人程度のようです。
どういう場所に行くかはもはや趣味の問題ですよ。危険か安全かはよほどの情報がないと分からないわけで、確かな情報なしに「危険」と思い込んでいては何も進まないですし、その逆もまたしかり、ということですね。

Posted by: 安田 | Monday, November 28, 2005 at 12:43 PM

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