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Wednesday, November 09, 2005

情報機関と警察 私をめぐってもみ合い!

 本日、某国の“国境”付近で地元情報機関に1時間ほど拘束された。日本を友好国とみている人々でもあって終始友好的で、デジカメ画像のチェックすらされずに解放された。この地域では“国境”線をどこに引くかで対立があり、地元情報機関と某国の警察が私の身柄を取り合うなど、双方が互いに抱く不信感を目の当たりにすることができた。ここは首都まで100キロ程度の距離。この国の治安の悪さを再確認することにもなった。
 “国境”をあっさりと抜け、さて引き返そうかと思ったところで情報機関に車を止められ、彼らの事務所に向かおうとしたところ、ピックアップトラック仕様の警察車両2台と通常パトカー1台が包囲。警察は私を近くの州都、さらに首都まで移送すると主張したが、情報機関側は、私が彼らと同じ民族の通訳、運転手をつれていたこともあってこれを拒否し、しばしもみ合いになった。
 某国と某国の国境は交通が盛んで、入国手続きの際の手数料が巨額の収入を生むことから、どの勢力がこの国境をコントロールするかで対立が生じている。10月末にはこの国の首相の指示により内務省が准将クラスの軍人と400人の兵士を送り込んで国境を支配下に置こうとしたが、地元自治体がこれを拒否し、追い返すという事件が起きている。今日、この事件を確認するために“国境”付近に立ち寄ったところで拘束されたわけだ。
 ボディチェックを受けて情報機関事務所の機関員室に入ると、荷物の中身を調べられた。正午ころだったこともあって休憩に戻った機関員も含め、彼らの人数は10人ほど。ハゲで太った普通のオヤジがほとんどだが、彼らは日ごろ庶民の言動を監視しつつ、外国工作員のあぶり出しから、「テロリスト」の摘発までを担っている。荷物の中には、昨年私がイラクで拘束された際の新聞が入っており、それを見た彼らは笑い出し、一気に場が和んだ。最初の三人の人質事件と混同しているところは多くの日本人と同じだが、やはりテレビなどで見聞きしていたということで、あの時の奴か、と面白がってくれたようだ。
 まだ30代ではないかと思われる所長は鋭い目をした男だったが、「申し訳ないことをした。あなたの安全のためにしたことなので理解してほしい」とまず挨拶された。何人かの機関員が部屋に入ってきたが、入退室の際には右足を踏みつけてしばし姿勢をただし、終始緊張した面持ちで指示を仰いでいた。
「この地域でわれわれは銃や爆発物を運んでいたテロリストを多数拘束している。外国人には危険だから直ちに戻ってもらいたい」というようなことを所長に言われ、おとなしく戻ることにした。通訳によると、「警察はスパイ容疑で私の身柄を首都に送ると言ったが、実際はテロリストに売り渡すこともたびたびある。外国からの訪問者と同胞を守るために彼らの要求を拒否してここへ連れてきた。ここは安全だから心配しないでいい」と言われたらしい。
 基本的には彼らもスパイ容疑でわれわれを捕まえたわけで、通訳も運転手もかなり離れるまでびくびくしていたが、指定された手続きを終了すると満面の笑顔になった。国境事件の確認ができなかったが、彼らの間の対立や不信感を体感することにはなった。現地人は普通に生活しており、通り沿いは小さな屋台市場が並んでにぎわっていたが、警察署の前は2mほどのブロックで固められており、裏では双方の情報機関が暗躍している。外国人にとって相当に厳しい地域であることを実感させられた。
 それにしても、通訳をつれて動くという今のやり方をいい加減なんとかしなければ。場面によっては通訳してもらえない状況もありうるし、自分自身で相手の話を聞いていなければ微妙な判断ができない。なにより、安全を考えなければならない人間が一人増えるわけで、いろいろな意味でよろしくない。はてさてどうしたものか。

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Comments

おい~す。
ふらふらとうろついている様で
取材も進んでいることを祈るよ
何か欲しい情報でもあれば
メールにて連絡くれ

Posted by: たかはし。 | Wednesday, November 09, 2005 at 02:59 AM

■YASUDAさん
>警察はスパイ容疑で私の身柄を首都に送ると言ったが

警察が常に○○との関係を疑われているということは、やはりその地域でも治安はヤバイという事なのか?外国人にとっては、まだまだ危険な国だということなのでしょうか。


>はてさてどうしたものか

アラビア語の学習を本格的にやってみましょう!

Posted by: wattan. | Wednesday, November 09, 2005 at 06:09 PM

アラビア語は難しいのでしょうか?

Posted by: 速水 | Wednesday, November 09, 2005 at 07:36 PM

to takahashi

domo
syuzai susumanaiyo
kane kakarusi.
mata sigotoni naran koto yatteruyo...

Posted by: YASUDA | Thursday, November 10, 2005 at 01:10 AM

wattan.san

jissai ha syuto made 80 kiro desita.
kekkou omosiroi tiiki desitayo.
mousukosi itakatta.

Hayamizu san

arabic ha mottomo muzukasii gengono hitotu to iu hitoga kekkou imasuyo

Posted by: YASUDA | Thursday, November 10, 2005 at 01:14 AM

外国人だと思われなくなることで、より危険になることもありますが、きちんと相手とコミュニケーションをとり、信頼関係をつくっていくという意味では、やはりことばは重要だと思います。そういう点では、世界で一番楽な言語といわれるインドネシア語でよかった。アチェではアチェ語ができないとお話になりませんが…。
でも拘束程度でよかったですね。それもまた経験。

Posted by: 佐伯 | Thursday, November 10, 2005 at 02:25 AM

SAEKI san ohisasi buri

gengo kihon desune
arab deha mojisura yomenai node dokoni naniga arunoka sura wakarimasen.

okagesamade,hutuuno nimotu kensa de owarimasita. momiai ha kanari omosiroi hanasi desusi.

Posted by: YASUDA | Thursday, November 10, 2005 at 03:39 AM

アンマンでも同時多発テロですな。ま、無差別だからテロの呼称でえ~と思います。どこもかしこもヤバイっすね。やっぱり、共感できない。

今から東トルキスタンあたりにコネつけとくと、いい取材が出来るかもしれません。

Posted by: けんたうろす | Thursday, November 10, 2005 at 10:50 AM

難しいのですか?ですが去年の新聞記事で親しみのある会話ができるなんて、ある意味こちらの人々よりコミュニケーションとれているのかも!

Posted by: 速水 | Thursday, November 10, 2005 at 02:04 PM

拘束を解かれたとか、よかったです。

11月26日、高知市での市民への講演会に間に合うようにお戻り下さい。高知新聞社家屋内の会場です。

Posted by: 東風見聞録 | Thursday, November 10, 2005 at 10:20 PM

Please comment on bombing in Anman, Jordan as a journalist who is familiar with this kind of story.

Posted by: Masagata | Thursday, November 10, 2005 at 10:28 PM

わったんさん、速水さん

ちなみに、今回私がいたところはアラビア語圏じゃないですよ

Posted by: 安田 | Sunday, November 13, 2005 at 05:05 PM

けんたうろす さん

そもそもこの連中はイラクで米軍と戦ってるんですかね。
米軍だけ狙ってるとか言う連中も外部の人間は受け入れようとしないから、証明のしようがない、というか証明しようとしないし、つきあいようがない。なにしろ超閉鎖社会ですからね。

Posted by: 安田 | Sunday, November 13, 2005 at 06:18 PM

東風見聞録さん

了解しました
よろしくお願いします

Posted by: 安田 | Sunday, November 13, 2005 at 06:19 PM

まさがた さん

ジャーナリストという仕事は取材して得た事実関係を記述するだけですので、「ジャーナリストとしてのコメント」というものがどういうものなのか私には分かりませんが、そもそもこの件について取材していませんので、「ジャーナリストとして」何かを記述することはできません。

無料公開している日記で個人的な感想を書くことはこのページでしていますのでそれなら書けます。
基本的に民間人殺害は犯罪と考えているということはこれまでも書いてきてます。犯罪取締り体制をつくれない公権力は批判されてしかるべきであって、その最たる現場がイラクであり、そこから外部へ波及することは当然考えられることで、その状態をつくりだしたのはイラク戦争を始めた当事者たちである、ということは言えると思います。
犯罪者を批判するのは当たり前のことなので書きません。したがって「爆破した連中を擁護している」とかいった批判は受け付けません。

Posted by: 安田 | Sunday, November 13, 2005 at 06:35 PM

日本語解禁ですか?ローマ字もなかなか大変ですね。何語にしても習ってから取材に行ってたら情勢が変わっちゃいそうですね。

Posted by: 速水 | Monday, November 14, 2005 at 12:11 AM

日本語解禁ですか?ローマ字もなかなか大変ですね。何語にしても習ってから取材に行ってたら情勢が変わっちゃいそうですね。

Posted by: 速水 | Monday, November 14, 2005 at 12:12 AM

日本語は解禁ですか?ローマ字もなかなか大変ですね。何語にしても習ってから取材に行ってたら情勢が変わっちゃいそうですね。

Posted by: 速水 | Monday, November 14, 2005 at 12:13 AM

日本語は解禁ですか?ローマ字もなかなか大変ですね。何語にしても習ってから取材に行ってたら情勢が変わっちゃいそうですね。

Posted by: 速水 | Monday, November 14, 2005 at 12:14 AM

日本語は解禁ですか?ローマ字もなかなか大変ですね。何語にしても習ってから取材に行ってたら情勢が変わっちゃいそうですね。

Posted by: 速水 | Monday, November 14, 2005 at 12:16 AM

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